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無人の部屋でボヤの怪

2023/05/26

ある晴れた日の昼下がり。
買い物から帰ったIさんは、リビングを見て驚愕しました。

テーブルの上の新聞紙が焦げている!

出かける前には何ともなかった新聞紙の一部が黒焦げになっていたのです。
幸いにも火が他に燃え移った様子はなく、紙面以外に焦げたものはありませんでしたが、
一体原因はなに?

火の不始末?
いえ、リビングにはライター、マッチ、タバコなど、火が発生する物はありません。

誰かのいたずら?
でも、Iさんの外出中、家の中は無人でした。
それに、玄関にも窓にも鍵がかかっていました。

不法侵入者?
怪奇現象?

実は、この犯人(?)の手がかりはこの写真にあります。
ピンときた方もいるかもしれませんね。

このボヤ騒ぎの原因は「虫眼鏡」でした。
窓から入った太陽光が虫眼鏡を通して一点に集まり、テーブルの上の新聞紙を焦がしたのです。

子供の頃、虫眼鏡を使って黒い紙を焦がす実験をやったことありますよね。
レンズやカガミの反射や屈折で光が一点に集まることを「収れん現象」といい、それが原因の火災を「収れん火災」と言うんだそうです。

消費者庁のウェブサイトに「鏡やガラス玉で起こる「収れん火災」に注意!」という記事が掲載されています。
出典:消費者庁ウェブサイト:https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/caution/caution_043/

収れん火災は、金魚鉢や水の入ったペットボトルなど、光が屈折する物体なら引き起こされる可能性があるのだそうです。
火の気がないところからの出火なんて、本当に怖いですよね。

Iさんからこの出来事を聞いてから、自宅を見直してみたら、ガラスのボウルとかルーペとか、なんだか危なそうなものを、そうと気づかずに窓の近くに置いていました。
気づいてみると怖いですね。

皆さんも一度おうちの中を点検してみてください。
窓辺にそういうものを置かないとか、カーテンで遮光するとか、いろいろ対策しておきましょう!

以上、「Fularika」スタッフOでした。