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床板サンプルでDIY

2022/10/17

皆さん、こんにちは!
「Fularika」スタッフKです。

内装材の検討の時に床板のサンプルをメーカーさんから取り寄せます。
使い終わると処分してしまうことがほとんどなのですが、今回は少し加工を施して再利用してみたいと思います。
用意したのは「名栗(なぐり)」と言う加工を施した無垢床材です。
「名栗(なぐり)」とは日本古来の表面加工技術で、釿(ちょうな)と言われる手斧で削り跡をわざと残す技法のことです。(写真が少しわかりにくいですね)
床板に施すと凹凸が足に心地よい刺激をあたえ、滑りにくくなるメリットも。
また光を適度に拡散するので室内にやさしい光の揺らめきをつくる効果もあります。
もちろん壁や天井に採用しても素敵な空間づくりに一役買うのではないかと思います。
名栗加工ができる職人さんや、釿(ちょうな)を作れる鍛冶職人さんは非常に少ないので、写真のような製品は機械での加工になりますが、伝統技術を気軽に採用できるので新築・リフォームをご検討中の方は要チェックです。

再利用の話に戻りますね。
下の写真はサンプル材の断面です。
両サイドの凸凹は「実(さね)」と言います。
「実」とは板と板を繋ぎ合わせる部分の事。
余談ですが、今回の大河ドラマで後鳥羽上皇(尾上松也)が床板の「実」を見ながら3代鎌倉殿を「実朝(さねとも)」と命名していましたね。

今回はこの床板らしい部分(雄実と雌実)を切り落として、適度な長方形を作ります。

そして、とがった部分や角をサンドペーパー等で削り、表面の調子を整え、きれいに拭き取ったら、全体に蜜蝋(亜麻仁油やオリーブオイルでも大丈夫)を塗って馴染ませて、拭き上げたらお終い!
実に簡単でしょ!←ここは”じつ” わかってるって!

“MORI NO IRO” で採用している床板と同じ樹種“あずみのまつ”と、比較用に“クリ”のふたつ作ってみました。
”あずみのまつ”(上)の幅は14cm
”くり”(下)の幅は11cm
長さは共に30cmほどです。

さて、これらは何に使うのでしょうか?

私はこんな使い方をしてみました。

そう、Café plate (カフェプレート)なのです。
いかがですか?
なかなか様になっていますよね(笑)←間違いなく自画自賛
長さはもう少し短くても良かったかな。25cmくらいがバランス良いかも。

今回は床板サンプルでの加工でしたが、皆さんのご自宅の工事で使った端材で
何か作るとさらに良いですね。
思い出にもなるし、廃材にしないので環境にもやさしいのです。
アイディア次第でいろいろなものが出来そうです。
今回は「名栗」の板なのがポイントでした。

さぁ、皆さんもチャレンジしてみましょうか!