うさぎ座を探して
こんにちは、元天文部のスタッフOです。
帰宅時に空を見上げるとたくさんの星が目に入ります。
冬は日が落ちるのが早く、乾燥して大気中の水蒸気が少ないので夜空がきれいに見えますし、なんといっても派手に目立つ星や星座が多いので、天体観測にはうってつけのシーズンです。
星に興味が薄い方でも「シリウス」や「オリオン座」は聞いたことがあるかもしれませんね。
三つの星が斜めに並び、鼓のようなとても特徴的な形をしているオリオン座はすぐに見つけられるのではないでしょうか。
オリオン座から東側に目を移すと、とっても明るい星が一つ目に入ると思います。それが、おおいぬ座の鼻先に位置するシリウス。地球から見える惑星の中では、太陽を除いて一番明るい星なので、これもすぐに見つけられると思います。めちゃめちゃ明るく輝いてます。
ところで、皆さま「うさぎ座」という星座はご存知でしょうか。
目立つものが多い冬の星座の中で、暗い星が多いうさぎ座はあまり知られていないかもしれませんね。
でも、探しやすい形の星座です。
オリオン座の南(下)に、台形のように並んだ星を見つけたら、それがうさぎ座の胴体と脚。そこから斜め右上にVの形の並びがありまして、それが顔になります。
こちらの画像はうさぎ座のアップです。星の並びが分かりやすですね。
うさぎ座には「ハインドのクリムゾン・スター」と呼ばれる赤い星があります。
一定の周期で星の明るさが変わる変光星で、発見者のハインドはこの星(うさぎ座)を「暗黒に落ちた血のしずくのよう」と表したそうです。
肉眼では見つけにくいと思いますが、興味のあるかたは望遠鏡で探してみてください。本当に暗めの赤い星です。
一見地味なうさぎ座ですが、紀元2世紀にプトレマイオスがまとめた48個の星座の中のひ
とつという、実は相当古くから名前がある星座です。
卯年の本年に、うさぎ座を探してみませんか。
画像:photoAC